「「技術書」の読書術 」をAudibleで聴いた

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「「技術書」の読書術 達人が教える選び方・読み方・情報発信&共有のコツとテクニック」をAudibleで聴きました。タイトルに惹かれて聴いてみたという感じです。

各部の前半を増井敏克さんが、後半をIPUSIRONさんが書かれています。

第1部 選び方

1-1 あらゆる手段で本を見つける!書店の歩き方からITツールの活用法まで

かなりレベル感を下げて本の選び方を解説されている印象。書店での陳列から新刊かどうか分からない場合には奥付を見るとか、前書きや目次、索引を見て自分に合った本かを判断するとか、通販やSNSの通知機能を活用して新刊を知るとか、著者や出版社、シリーズから本を探すとか、そういったことが書かれています。

確かに本書のタイトルに「選び方」と入っていますけど、本書を手に取る人が求めているような内容だろうかと疑問に思ってしまいました。私はAudibleで聴きましたが、文字で読むとするなら個人的には1-1は斜め読みか読み飛ばしで問題無いように思います。

1-2 世界が広がる!貪欲に本を求めれば、出会うはずがない本にも出会える

「くじ引き読書法」や「英語の技術書」といった本の選択肢を広げる方法とその利点についてが書かれていました。くじ引き読書法の効果の1つとして「知らないことを学ぶのは新鮮で、純粋に楽しい」というのが挙げられていましたが、この考え方は以前読んだ「ライフハック大全」で紹介されていた「毎週金曜日にアルバムを1枚買う」という節の考え方と通ずるものがあると感じました。くじ引き読書法は試してみたいです。

第2部 読み方

2-1 比べて、使い分ける。時間をムダにせず理解を深める

「3」の発想、本の管理方法(Scrapbox)、読書にかける時間、プログラミング書の読み方、数学書の読み方、積読の解消法 等について書かれています。積読の解消法の話の中で出てきた狩野分析法については参考になりました。それを除けば、読書をしていれば体感的に分かりそうなことが多いなという印象。

2-2 ルール無用。精読、多読、乱読し、読書の枠を超えてゆけ

分冊化読書法、時間制限読書法、マーキング読書法、一点突破読書法、超多読法といった読書法の他、再読、オーディオブックの活用、DeepL翻訳の活用、読書記録 等についても書かれています。

分冊化読書法をやる気にはなれませんでしたが、紹介されている他の読書法については取り入れたいと思う考え方もありました。一点突破読書法と超多読法については時間が掛かりそうですが、時間制限読書法やマーキング読書法については気軽に試せそうです。

第3部 情報発信&共有

3-1 成長のチャンスはアウトプットにあり

コミュニティに参加、ライトニングトークに挑戦、ブログに書く、発信するテーマの選び方、執筆に使うツール といったことについて書かれています。

Google翻訳を使って「日本語(原文)→英語→日本語」という感じで日本語に訳してみて原文の改善(添削)を図るというのが紹介されていましたが、自分もたまにやっています。やっぱり有効なテクニックなんですねこれ。

3-2 アウトプットも「遅すぎる」ことはない

どのようなアウトプット方法があるか、文章を上達させるための「三多」、アイデアが浮かぶ場面「三上」と「4B」、レビューの有効性といったことについて書かれています。

雑感

いくつか参考になった箇所はありますが、参考になったといっても「読書術」についてであり、「「技術書」の読書術」というタイトルから期待するような技術書に特化した内容ではなかったのは少し残念です。本の選び方からアウトプットの方法までカバーした「読書術」の本としては良くまとまっていると思いますが、技術書に特化しているとは言い難い分、読書に慣れている人程本書から得られるものは少ない気もします。

藤乃音りょう