Dermadryのアップグレードキットを買った
今回は勉強とは特に関係の無い内容ですが、まだまだDermadryの新バージョンの情報が少なそうだったので記事にすることにしました。
多汗症の治療法の1つであるイオントフォレーシスのための機器としてDermadryという物が存在しますが、2022年10月に新バージョンの販売が開始され、同時に旧バージョンユーザー向けのアップグレードキットの販売も開始されました。私は2019年5月にDermadryを購入して以来のDermadryユーザーで、ブラックフライデーのセールでアップグレードキットも安くなっていたので購入してみました。
Amazonでも購入可能ですが、購入を決めた2022年11月25日時点ではAmazonに出品されているほうは安くなっていなかったので、今回は公式サイトから購入しました。
10%オフのクーポンコードも使用したので、17,028円でした。カナダからの発送ですが、送料は無料で、FedEx International Priorityでの発送だったので11月25日に注文して26日に発送、28日に届きました。
内容物
以下がアップグレードキットの内容物です。
- 脇用シリコン電極2個
- 手足用シリコン電極2枚
- 網状シリコンマット2枚
- コンパクトケース
- ケース収納時に使うためのゴム
- 説明書
説明書は日本語の物です。元々Dermadryの説明書は英語の物だけだったのですが、確か2020年辺りから、発送先が日本の場合には日本語の説明書が付属するようになりました。
変更点の概要
旧バージョンからの変更点は、簡単に説明すると以下です。
- 脇用の電極がアルミ製からシリコン製に変わった。
- 手足用の電極がアルミ製からシリコン製に変わった。
- 手足用の電極に載せる物がタオルから網状シリコンマットに変わった。
- ケースのサイズ、形状が変わった。
コントローラー、ACアダプター、ケーブルは旧バージョンと新バージョンで違いはありません。リビジョンの違いはあるかもしれませんが、旧バージョンの物でも新バージョンの電極に接続出来ます。
開封
以下がパッケージです。アップグレードキット専用パッケージではなく、新バージョンのパッケージをそのまま使いまわしているっぽいですね。
説明書は日本語です。内容も新バージョン用の内容になっています。
以下がシリコン製の電極やマットです。
手足用の電極とマットを開封してみました。脇用のは使わないので開封していません。
以下がケースです。
新しいケース
旧バージョン(左)と新バージョン(右)のケースを並べてみました。
(旧バージョンの灰色の汚れは、多分アルミ電極が擦れて出来た汚れだと思います)
色は旧バージョンが完全な透明ではなく若干白っぽかったのに対し、新バージョンは完全に透明になっています。
サイズは横方向にスリムになっており、これによって必要な水が500mlから250mlに減りました。
形状は旧バージョンは左右で異なる形で、両端にケースを合体させる機構と収納時にパチっと止めておける機構がありました。新バージョンは形状が左右共通で、合体させる機構と止める機構は無くなり、代わりに収納用のゴムが付属するようになりました。
旧バージョンのケースはあくまでも普通のケースという感じで、手を治療する際に手首や腕がケースに当たって痛いと感じることがありました。手首を寝かせずに立てるようにするとケースには当たりませんが、少し疲れるというのが難点でした。
新バージョンでは手首や腕が当たっても痛くなりにくいような形状になりました。これは嬉しい。
ケースについては正当な進化のように思えますね。
新しい電極とマット
※脇用のシリコン製電極については触れていません。
電極のサイズ自体はあまり変わりません。形状に関しては、旧バージョンは右用と左用で形状が違いますが、新バージョンの電極は左右共通の形状です。
プラグを指す部分は、旧バージョンは電極の奥にありましたが、新バージョンは電極の表面から上方向に出っ張る形で存在しています。
マットは網目状になっています。四隅のデザインは共通ではないものの、前後や裏表は気にせずに使えそうです。
まず不安になったのはマットのペラペラ具合です。旧バージョンは電極の上にマットではなくタオルを敷いていましたが、タオルの場合は「タオルなんて傷んでも大した値段じゃないし買い換えれば良い」と考えることが出来ました。
(旧バージョンに付属するタオルは綿100%の普通のタオルです。)
一方で新バージョンの場合、2022年11月28日時点では新バージョンのシリコン系の付属品が単体で販売されていないため、少し不安になってきます。アップグレードキット自体安い物でもありませんし。網目状になっているのも不安になる要素で、何かに引っ掛けたら痛みそうとか考えてしまいます。Dermadryには5年保証がありますが、保証が適用されるのはコントローラー、ACアダプター、ケーブル、ケースで、その他は消耗品という扱いになりメーカーに過失がある場合を除き保証は適用されません。それを考えるとマットは気をつけて扱う必要がありそうですね。ちなみにシリコン製の電極に関しては、アルミ程頑丈では無さそうですが、そこまでペラペラ感はありません。
実際に使う時は、ケースの上に電極を置き、その上にマットを敷く形で使用します。
旧バージョンと並べるとこんな感じです。(旧バージョンはケース+アルミ電極+タオル)
新バージョンの電極は、ケーブルが特定の方向に張っているとプラグを指す部分の根本がこんな感じで曲がるのは少し不安になってきます。触った感じこの部分が簡単に折れるとかは無さそうですが…。まあシリコンなのである程度曲がっても問題無いんでしょうけど、見た目的に不安になるのは自分だけですかね?
電極は、頑丈さやある程度手荒に扱えるという点ではアルミの方が優れていそうな感じがします。 逆に、アルミの端で手を傷つけるとか、数回やったことがありますが、シリコンの場合はそういうのは無さそうです。 プラグを指す部分に関しては、先述のようにケーブルの扱い方によっては根本が曲がるのが若干の不安要素です。 しかしながら、アルミとは違って指す部分に水が入り込んでも乾かせばそれで良いやと思えるのは良い点です。 アルミの場合は錆びさせないためにプラグを指す部分に関しては特に注意する必要がありましたし。 あとは、アルミフリーなのでアレルギー持ちの人の場合は新バージョンが適しているのかなと。
マットは、あまり耐久性が高いようには思いませんでした。触った感じ品質が悪いとは思いませんが、ペラペラ+網目状なので…。個人的にはある程度手荒に扱えて安く買い換えられるタオルの方が好ましいですね。タオルを使用後に絞ってから乾かしたり洗濯したりするのは面倒と考える人にとっては、シリコンのマットは良いのかもしれません。水気を拭き取るだけで済むので。
実際に手足で使ってみたところ、タオルとマットという感触の違いはありますが、それ以外で治療体験が大きく変わるといったことはありませんでした。個人的にはシリコンに変わったことによる感触の違いよりも、ケースの形状が変わったことで手首が痛くなりにくくなったことの方が大きい違いでした。
耐用年数
説明書を見る限りでは、Dermadry公式としては新バージョンの方が長く使えると考えているようです。
「通常の条件下での推奨使用期間」という形で耐用年数が記載されているのですが、旧バージョンは手足用の電極、脇用の電極、タオルが1~2年、脇用ポケットが治療30回分です。一方で新バージョンは、脇用ポケットは変わらず30回分ですが、シリコンの電極とマットは5年となっています。
ある程度手荒に扱えるアルミ電極やタオルの方が長持ちしそうだと思ってしまいますが、素材的にはシリコンの方が長持ちするのかもしれません。
新バージョン、アップグレードキットは買いか?
コンパクトになったとか、必要な水の量が減ったとか、手首が痛くなりにくくなったとか、ケースと電極が左右共通の形状になったとか、間違いなく進化している部分はありますが、かと言って「新バージョンの方がオススメ」や「旧バージョンユーザーはアップグレードキットを買え」といったことが言えるかというと、そこまで言うほどのものでも無いなあというのが私の抱いた感想です。新バージョンを1回使っただけの状態でこの記事を書いているので、長く使えば印象も変わるのかもしれませんが…。
Dermadry自体はとても良い商品です。イオントフォレーシスの機器の購入を考えている人で、Dermadryの購入を考えている場合、公式サイトで旧バージョンのセットが販売がされなくなったのを見るに、今から買うなら基本的には新バージョンということになるのかなと思います。2022年11月28日時点で、公式サイトでは旧バージョン関連の販売は消耗品のみになっています。
旧バージョンユーザーには手首が痛くなりにくくなったとか、コンパクトになったので出先に持っていきやすくなったといった理由でアップグレードキットを勧めることは出来なくはないですが、セール価格でも2万弱するので勧めにくいんですよね。仮に消耗品の寿命が来たからアップグレードキットの購入を考えているという場合でも、コントローラーやケーブルの寿命のことも考えると機器を汗切丸に乗り換えるといった選択肢もありますし。アップグレードキットは定価だと汗切丸より少し高いので、なら汗切丸買うわってなる人もいそうなんですよね。
消費税や関税
公式サイトから購入する場合は購入価格に0.6を掛けて1万円を超えるとFedExから消費税(内国消費税と地方消費税)を請求されると思います。2019年に購入した時は、確か物が届いてから1週間後くらいにFedExから「消費税+FedExの手数料」の請求書が届いたような記憶があります。今回は 17028 x 0.6 = 10216 で1万円を微妙に越えているので、多分後から請求書が届くのだと思います。
関税に関しては、Dermadryは付属品含めHSコード9018.19.090の品として扱われるので無税だと思います。
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